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院内救命士でドクターカーを運用する5つのメリット

院内救命士でドクターカーを運用する5つのメリット

従来のドクターカーは救急の現場に医師がいち早く駆けつけ、初期診療を行い救命率の向上を目的としていました。
ドクターカーが現場に向かう基本的な流れは、その地区で作成されている基準などを元に、市民からの119番通報を受けた救急指令センターが近隣救命センターにドクターカー要請を行い現場へ向かわせる流れになります。
しかし近年、ドクターカーは現場に行くだけでなく、地区や病院によって様々な運用をしております。その1例として、他の病院からの救急医療が必要な患者のお迎え搬送として運用をしております。

もちろん、救急医療の必要な患者搬送になりますので、以下のような疾患がドクターカーを使用する条件になっております。

  • 心臓血管外科(大動脈解離、大動脈瘤)
  • 循環器内科(心肺停止、心筋梗塞、狭心症)
  • 脳神経外科(くも膜下出血、脳出血、脳梗塞)
    など

以上の疾患をみてわかるように、非常に緊急性が高い病気であり搬送時に医療処置を行うことも少なくありません。
院内救命士はこのようなドクターカーの運用も行っています。詳しくは、「院内救命士は病院内でなにをしているの??」を読んでください。
病院で院内救命士を採用しドクターカーを運営することにより以下のメリットとデメリットがあります。

【メリット】

・専門医が紹介元病院で診察・画像や検査データを元に、帰院後の方向性を決定でき、手術室、アンギオ室の準備を事前に行える
・早期に治療を開始することが出来、重症な患者でも安全に搬送することが出来る
・転院搬送に行政の救急車を使用しないですむ
・行政の救急車で搬送しないので、搬送元の医師が同乗しなくて良い
・医師同乗で救急搬送診療料(1300点)、救急救命士同乗で救急救命管理料(500点)が診療報酬としてとれる

【デメリット】


・院内で対応出来るスタッフが減る
・ガソリン代や高速代が病院負担


いかがだったでしょうか?
紹介元が片道1時間以上かかる遠方病院のこともあり、紹介元医師が同乗し行政救急車で搬送する方が時間短縮になり、患者のメリットがるのでは?と考える人も多いかもしれません。

しかし、多くは疾患が専門外で対応が困難のために紹介されるので、紹介元医師が同乗したとしても車内で急変が起きた時に対応が出来ません。実際、一番多く依頼がある心臓血管外科での搬送中は、振動や揺れなどで血圧が上昇し急変するリスクが非常に高くなります。ドクターカーで迎えに行くとその分の時間は余計にかかりますが、一番リスクが高くなる車内での管理が専門医と救急救命士が行うので、患者にとってのメリットは非常に大きいでしょう。

さらに、総務省消防庁と厚生労働省は2016年4月に、転院搬送をする際、行政救急車を利用しないよう求める通知を全都道府県に出しました。これは、119番通報増加に伴う救急車出場件数の増加が根底にあります。ドクターカー運用にはかなりの費用がかかります。ですが、患者や消防庁の救急業務を中心に考えると、この病院のドクターカー運用システムは日本の救急医療発展の軸になっていくのかもしれません。

高齢化社会に伴い救急車出動件数が増加し続けています。行政救急車の負担が大きくなっている中、病院が独自に救急車を運用していくシステムが必要になってきているのではないでしょうか。

そしてお互いのためにも、行政がこのシステムを浸透させる手立てをうっていく必要がありそうですね。
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